2016年7月4日月曜日

線について


絵を描くにあたって
輪郭線ってヒトが発明したすごく便利なもの

だって、リンゴ一つ描くとしても
リンゴの輪郭は色形が空間にあることを目が認識しているだけで
2次元に落とした時=写真に写すとかしても
空間とリンゴを分ける「線」があるわけではないでしょう

だから
絵を描く時にできるだけ輪郭線を目立たせないように書きたいと思っていました
逆に
絵手紙など、割りばしとか、コントロールしにくい道具で
無骨な輪郭線を描くことは作為がありすぎるように感じていました



高名な日本画家が薬師寺で再興される食堂(じきどう)の本尊として
約6m四方の菩薩像を描いた記録を見た時に
強い輪郭線を描いて色で埋めるというのは日本画の発明だ
画家が描く「線」は創作の原点だ、という話を聞いて

ハタと
注目しました

日本画は芸術ではあるけれど、デザイン画に近いよなぁと感じてはいたのですが
あの
線をひくために迷い迷い妥協し迷う
あの姿はある意味衝撃でした

もうひとつ
ちょっと驚いたのは
彼がひとりで描いていたこと



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